焼却しても問題ありません
紙よりも低い燃焼エネルギー
一般的にポリスチレンで出来た発泡スチレンシート(PSP)は紙よりも燃焼カロリーが高いと思われていますが、別表のとおりPSPトレーと紙トレーを1枚あたりの製品として比較すると、PSPトレーの方が製品重量は軽く、発熱量もPSPトレーの方が紙トレーより少なくなっています。
食品トレー用途のPSPは燃焼カロリーが10.470Kcal/kgで、紙は3.950Kcal/kgです。
同じ大きさのトレー(135×135mm)を燃やした時に発生するトレー1枚当りの熱量、残灰量、ガス量の一例
トレー | 1枚当り 重量(g) |
発熱量 (cal) |
残灰量 (g) |
二酸化炭素 (mg) |
一酸化炭素 (mg) |
塩化水素 (mg) |
硫黄酸化物 (mg) |
窒素酸化物 (mg) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
PSP | 3.3 | 34,551 | 0.04 | 5,775 | 561 | 検出せず※ | 検出せず※ | 検出せず※ |
古紙 | 8.3 | 42,247 | 0.37 | 13,280 | 1,162 | 検出せず※ | 5.81 | 検出せず※ |
紙 | 10.1 | 39,895 | 0.75 | 17,170 | 1,515 | 検出せず※ | 10.10 | 検出せず※ |
※は検出限界の0.1mg/g以下 | 財団法人高分子素材センター(1998)
残灰量、CO2(二酸化炭素)発生量が最も少ない
PSP製食品容器および紙容器を燃焼したときの発生ガス量を比較してみました。まず、地球の温暖化を促進するといわれている二酸化炭素の発生量が最も少なく、塩化水素の発生もないのがPSP製食品容器です。
- 完全燃焼の場合
- C8H8+10O2 → 8CO2+4H2O
完全燃焼すれば水とCO2(二酸化炭素)になります
PSP製食品容器は完全燃焼すれば水蒸気と二酸化炭素になり、灰もほとんど残りません。しかし、戸外で燃やした場合等には酸素不足から黒い“すす”がでることがあります。これは純粋な炭素粒で無害ですが、洗濯物等を汚す心配などがありますので、庭先などで燃やすことはやめて下さい。
関連資料
PSPの燃焼特性については、別途資料がございます。
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